黄色い布による空間(糸の柱)'98

作家名庄司達 SHOJI Satoru
制作年1998年
技法、素材布・糸・ネット
寸法450.0×450.0×450.0
分野彫刻・立体(日本)
所蔵作品登録番号JS199900001000
解説庄司の作品は、そのもの自体では自立することのできない布という素材が持つ性質と目に見えない重力の問題を扱っている。彼は空間にどのように働きかけ、観客の意識の中に作品を含む空間をいかに新しい世界として意識、再発見させるかということを課題としている。糸で布を空中に浮かせる手法は、彼の作家活動の原点でもあり、いろいろなヴァリエーションを生んできた。この《黄色い布による空間(糸の柱)'98》もそのひとつであり、愛知県美術館の空間を念頭に制作された作品である。作品の色にも重要なメッセージが込められ、光の源としてイメージされた黄色い布が、微妙な起伏を示しながら、観客の視点より低い高さに浮遊し、まるで上空から眺めた、輝く山稜のような起伏を見せ、それが空に浮かぶ雲のような浮遊感も漂わせている。また布を吊る多数の糸が半透明の光のように降りていることも、空間への広がりをより感じさせる作品となっている。

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