FO199600001000_000000_001.jpg, 0000/00/00撮影, Public Domain

デルタ・ミュー

作家名モーリス・ルイス Morris LOUIS
制作年1960-61年
技法、素材アクリル、画布
寸法262.9×569
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199600001000
解説色彩によって絵画独自の空間をつくることは、20世紀絵画の最も大きな課題のひとつである。ルイスは1950年代なかばから、ステイニング(染め込み)と呼ばれる技法を用いて、この課題を追求した。地塗りをしていないキャンヴァスの上に流されたアクリル絵具は、布地に浸透するため、絵具自体の厚みや手触り感がなくなり、色彩の純粋に視覚的な性質だけが引き出される。この技法による最初のシリーズ「ヴェール」(1954、57-59年)では、滝のように流れ落ちる色彩が、絵の前に立つ者を圧倒する荘重な空間を生み出した。一方、この作品を含む「アンファーレッド(=広げられた、展開された)」シリーズ(1960-61年)では、画面の大部分が空白のまま残され、明るく開放的な空間がつくられている。

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