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二人

作家名大沼映夫 ONUMA Teruo
制作年1977年
技法、素材油彩、画布
寸法165.0×135.0
分野絵画(日本)
所蔵作品登録番号JO199700002000
解説大沼は8年間過ごしたオランダから1971年に帰国する。オランダ時代最後のシュルレアリスム風のスタイルは、帰国後もしばらく続けられるが、その間に明確化してくるのが、モンドリアンの影響である。大沼にとってシュルレアリスムは、具象的な人物像を幾何学的な枠組みの中に取り入れるための手段として機能したと言える。70年代後半になるとモンドリアンの影響から抜け出して、人物と枠組みが融合して落ち着いた色調で画面が統合される。人物と背景が円(弧)と直線の組み合わせによって緻密に構成されたこの作品では、人物の胴体を分断する水平線がオランダ時代に描かれた〈トランプ〉シリーズにその源をもつように、オランダ時代に培った構成的な要素が明確に現れている一方で、それらは独自のスタイルに昇華されて堅牢な画面を形成している。この構成的なスタイルは80年代後半の〈大和思考〉では影をひそめるが、90年代の作品では再びそれが復活している。

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