ハチジョウツグミ(胸と翼の赤茶が濃い)

ハチジョウツグミ ( Naumann's Thrush )

名称(ヨミ)つぐみ
中分類スズメ目
小分類ヒタキ科
形態イソヒヨドリよりわずかに大きい。背側が褐色みのある灰色、胸から脇にかけて赤褐色のまだらが特徴のツグミ。背側が濃(こ)いめであれば雄、淡ければメス。赤褐色のまだらが薄いほど若く、濃いほど成熟しているという。

※本種の若鳥と、ツグミの雌の色合いが似る場合があり、さらに本種とハチジョウツグミの中間の種なども存在するとされ、見分けられない場合もあると考えられる。また本種若鳥とノドアカツグミ(雌)も似るが、後者は喉から胸のみに赤褐色みがある。(写真7枚目)なお、ノドアカツグミは本種と繁殖地が重なるものの、ごく稀にしか飛来しない。
生息種類冬鳥(渡鳥)
概要※2020年の国際鳥類学会議で、ハチジョウツグミとツグミは亜種関係でなく別種として分離された。

※和名にある「ハチジョウ」は、昔、八丈島で捕獲されたため、という説がある。ただし、八丈島に多数飛来するわけではない。英名にある「Naumann's」は、ドイツの鳥類学者ヨハン フリードリヒ ナウマン(Johann Friedrich Naumann)に由来する。

【分布】
夏、ツグミよりやや北のシベリア北部で繁殖し、中国北部へ南下して越冬するとされる。国内にも少数が冬鳥として飛来し、徳之島でも春秋の渡りの時期に時折見られ、毎年ではないが少数が越冬する。

【生態】
草地や開けた土の畑などで、昆虫やクモ、木の実や草の種子などを食べる雑食性。開けた場所で採餌している際、危険を感じると、周囲にある樹木に隠れる。比較的よく声を出すが、カナにしづらいため差し控える。近縁種のシロハラも似たような声を出すことがあるが、慣れれば差は明確に分かる。渡来数にはむらがあり、越冬することもあれば、見られない年もある。

【島内の目撃情報】
徳之島空港、天城町総合運動公園やその周辺の草地や畑などで見られる。最も観察しやすいのは、総合運動公園の芝生のある場所である。人出の少ない朝などでは、遊具の周りでも見られる。
観察できる場所芝生や草地、土の露出した畑など

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