オオウナギ(トリトリデッキ付近、5月)

オオウナギ ( Giant mottled eel )

名称(ヨミ)おおうなぎ
中分類ウナギ目
小分類ウナギ科
形態体長2mになる大型のウナギ。背側は黄褐色に暗褐色のまだら模様があり、腹側は白っぽい。個体によって体色の変異があり、灰色っぽい個体や、まだらの薄い個体も見られる。また日中と夜間、ストレスを感じたときなど、情況によって体色は変化する。蒲焼で馴染みのニホンウナギよりも、尾びれの丸みが強い。
概要★ウナギ、アナゴ、ウツボの血液には血清毒が含まれており、目や口、傷口に炎症などを引き起こすため、調理する際は注意が必要。また血液は飲まないこと。なお、60℃で5分間加熱すれば、毒性が失われるとされる。また、ぬめりにも毒が含まれる。

【分布】
太平洋、インド洋の亜熱帯、熱帯に広く分布する。国内では、関東以西の本州、四国、九州で見られるが多くなく、南西諸島では比較的多い。徳之島でも河川や溜め池、ダムなどに生息する。

【生態】
夜行性で、小魚やカエル、エビやカニなど甲殻類、あるいは口に入るネズミなどの小動物を丸のみする肉食性。春ごろ深海で産卵し、孵化した稚魚は透明の木の葉のようなレプトケファルス幼生(しらすうなぎ)となり、海流に乗って島へたどりつく。河川や、その上流にある貯め池、あるいは川を遡上せず河口の汽水域に定着し、成魚となる。二ホンウナギでは、内湾の海域に相当数が生息していることから、むしろ川を遡上するよりも、餌の多いマングローブなどの汽水域に定着し、成長する方が自然と考えらえる。トリトリデッキ周辺では2月や5月に見つかっており、産卵期とは異なっているため、イノーに生息している可能性がある。

【島内の目撃情報】
徳之島町の母間ではウナンギャナシと呼ばれ、神として祀られている。天城町内では、湾屋川(県道・湾屋橋周辺)や、満潮時のトリトリデッキ周辺、上名道ふれあい林道に接するミニダムで見つかっている。また、2017年7月の三京川水生生物観察会で捕獲された。
観察できる場所流れのゆるやかな河川、溜め池、河口付近の海域

PageTop