オオジシギ(2019/9/30)

オオジシギ ( Latham's snipe, Japanese snipe )

名称(ヨミ)オオジシギ
中分類チドリ目
小分類シギ科
形態体の大きさはキジバトより一回り小さく、アマミヤマシギを小柄にしたような印象で、くちばしが長いのが特徴。体全体が淡褐色、褐色、暗褐色をちりばめたような色合いで、腹の周辺は白い。背には淡褐色(明るい肌色)の細い筋状の模様が見られる。くちばしから目にかけてと、くちばし上部から後頭部にかけて暗褐色の線がある。尾の先にはオレンジに近い茶褐色の部分がある。雌雄同色。

島の湿地(沈砂池、干潟など)に冬鳥として飛来するタシギと似ているが、タシギに比べ本種は体がやや大きく、くちばしは短く太め、羽毛は全体にやや白っぽい。また、タシギは硬い地面で採餌すると細長いくちばしで傷めるため、水気のない草地に飛来することはまずない。ただし、オオジシギは湿地にも飛来する。

※国内では、タシギ、オオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギ、アオシギなどを総称してジシギと呼ぶ。アオシギを除いては、形態や色彩が酷似しており、屋外での判別は難しい。 くちばしの長さや太さ、肩羽の模様、羽繕いしている際の尾羽の枚数や形状で判断する必要がある。島内の干潟や沈砂池など、湿地で見られる場合は、タシギが多い。
生息種類冬鳥(渡鳥)
概要【分布】
国内では主に本州中部より北、海外では樺太、ハバロフスク地方の南部沿岸で繁殖し、オーストラリア東部やタスマニア島へ渡って越冬するとされる。南西諸島では、少数が春秋に通過する。

【生態】
ジシギ類はおおむね警戒心が強く、湿地で生息するが、本種は比較的警戒心は薄く、湿地のみならず乾いた草地などでも見られる。繁殖期には絞り出すような個性的な声でさえずるが、島に飛来している時期には驚いて逃げるときなどにジェッと鳴くのみ。湿地や草地で、植物の草の種や小さな甲殻類、貝類、ミミズ、昆虫などを食べる雑食性。日本野鳥の会の調査により、北海道で繁殖した個体が一気にパプア島(ニューギニア島)まで飛ぶことが確認されており、南西諸島を経由する個体は一部と考えられる。

【島内の目撃情報】
天城町総合運動公園や周辺の干潟で、晩夏~秋に見られるが、チュウジシギやタシギとの判別が難しく、現場では見分けにくい。
観察できる場所沈砂池や干潟、運動公園の草地(木陰)
生息地のマップhttps://goo.gl/maps/GFNs2Q3FVvC2

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