ボタンボウフウ

ボタンボウフウ ( Coastal hog fennel )

名称(ヨミ)ボタンボウフウ
形態葉がボタンに似て、丸みのある葉に切れ込みがあるのが特徴。風の当たらない場所では、高さ1メートルほどに成長する。犬田布岬や手々海岸など、風の強い場所では、茎が太くなり、上に伸びず平たく成長する。春から夏にかけ、小さな白い花を多数咲かせる。
概要セリ科ならではの強い香りがあり、食用や薬草として利用されることがある。黄緑色の若葉は生食できる。根を利用する地域もある。沖縄ではサクナや長命草(ちょーみーぐさ)など呼ばれ、親しまれてきた野草。ビタミンやミネラルが含まれるものの、強い香りのため食べやすい野草ではない。また、天ぷらにすると食べやすくなるものの、同じセリ科のアシタバほどボリュームがないため、葉より衣の量が勝ってしまい、あまり健康的な食べ方ではない。内地では、より味の良いセリ科のセリや、砂浜に生えるハマボウフウやオカヒジキなどがあり、ボタンボウフウを利用することは稀である。

【分布】
関東以南から南西諸島、台湾、中国、フィリピン、東南アジアの海岸で見られる。徳之島では、海岸の至る所で見られる。

【生態】
海岸の潮風が当たる場所に生える多年草。岩の間にある小さな土壌や、砂地など厳しい環境にも適応する。春から夏に、セロリにに似た多数の白い花を咲かせ、種をつける。セロリもセリ科。

【島内の目撃情報】
天城町内では、犬の文蓋や千間海岸など険しい岩場にも生えるが、ヨナマビーチにあるプール周辺の砂地では、大きく育った株が見られる。
観察できる場所海岸の岩場、草地

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