キイロダカラ

キイロダカラ ( Money cowry )

名称(ヨミ)キイロダカラ
中分類巻貝類
小分類海の巻貝(サザエ、ウミウシなど)
形態殻高センチあまりの小型のタカラガイ。卵型の殻は細くなった方が前で、陶器のように艶やかである。殻が黄色だから和名になっているものの変異があり、全体に黄色や黄緑がかったものや、白いものも見られ、薄い灰色の横しまがある。ハナビラダカラのような2本の黄色い()形状の線が入ることもある。大きさに関係なく、老成するほど殻の周囲が太く厚くなり、特に左右の張り出し、盛り上がりが大きくなる。裏側には前後に伸びる細い隙間のような開口部があり、周囲がギザギザしている。活動するときに殻を外套膜で覆ってしまうことがあり、その状態では保護色で目に付きにくい。

※貝殻素材の貨幣=貝貨(ばいか)で、太古から最も多く用いられてきた。貝貨といえば本種といっても過言ではない。
概要【分布】
南北アメリカを除き、ガラパゴス、ハワイ、オセアニアを含む太平洋、インド洋の温帯から熱帯の海域に分布する。国内では関東以南に分布する。

【生態】
サンゴ礁由来の石灰岩の潮溜まりや、浅い海の岩礁などに生息する。岩についた藻類を削り取って食べる。雌雄異体。一般的には、昼間は石の下やくぼみなどでじっとしているとされるが、活動している姿も見られる。

【島内の目撃情報】
灰色の石灰岩の地肌が、藻類で基褐色に見える岩場の潮溜まりで見られる。伊仙町・瀬田海海浜公園が、もっとも手軽に観察できる。小型のタカラガイ、ハナマルユキやハナビラダカラと同じ場所で見られる。
観察できる場所黄色っぽい地肌が見える石灰岩の潮溜まり

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