砂団子を巣穴の外へ投げるナンヨウスナガニ

  • 画像切り替えサムネイル画像 その1

  • 画像切り替えサムネイル画像 その2

  • 画像切り替えサムネイル画像 その3

  • 画像切り替えサムネイル画像 その4

  • 画像切り替えサムネイル画像 その5

  • 画像切り替えサムネイル画像 その6

  • 画像切り替えサムネイル画像 その7

  • 画像切り替えサムネイル画像 その8

  • 画像切り替えサムネイル画像 その9

  • 画像切り替えサムネイル画像 その10

ナンヨウスナガニ ( A kind of ghost crab )

名称(ヨミ)なんようすながに
中分類エビ目(エビ、カニ、ヤドカリなど)
小分類スナガニ科
形態※本種は2025年11月までミナミスナガニとして公開していましたが、ナンヨウスナガニと訂正し再公開しています。

甲幅2.5センチ前後に成長するが、スナガニ類としてはやや小さめ。名にスナを冠するが昼間は赤っぽい色をしている。一方、夜間は灰白色や薄い黄褐色など白っぽくなる。恐れを感じると、灰色や暗褐色に変化する。幼体では、乾いた砂地に似た白っぽい色合い。特に、はさみの上部が黄色みを帯びるのが本種の特徴。目は長い玉子型で大きく、巣穴に入るときは甲羅のくぼみに収納する。歩脚は長くしっかりしており、素早く走ることができる。幼体では、体に比して目が大きいため別種のように見え、さらに他のスナガニ類やツノメガニの幼体にも酷似している。

※国内には、近縁種のスナガニ、ミナミスナガニ、ホンコンスナガニが分布するとされ、見分けには注意が必要。スナガニには、左右どちらかの大ばさみの内側に「こすって音を出すための縦一列になったヤスリのような突起」があり、本種やミナミスナガニにはない。なお、ホンコンスナガニの国内における情報はほとんど無い。
概要【分布】
太平洋西部からインド洋にかけて広く分布し、国内では宮城県以南の太平洋岸や瀬戸内海で見られ、年々北上しているようだ。徳之島では、砂浜の波打ち際よりやや高い砂地に見られる。

【生態】
砂浜で、満潮時に波がぎりぎり届くか届かないかの比較的高いところに穴を掘って生活する。昼間はあまり出てこないが、大潮、中潮の高潮位からの満潮の引き潮時に、巣穴の砂をかき出すために一斉に出てくることがある。主に夜間、砂浜を歩いて魚の死がいや海藻などを食べる雑食性。危険を感じると、素早く巣穴に入るか、波打ち際の水中へ走り込んで逃げる。また、他のスナガニ科のシオマネキなどと同様に、逃げられないと分かると固まって動かなくなることがある。

【島内の目撃情報】
筆者が観察するのは、主に徳之島町の花徳浜。砂地の波打ち際がある砂浜で、巣穴を見つけるのが早道。ただし、ツノメガニなども同様の穴を掘る。昼間に砂浜で見かけることもあり、波打ち際と反対側=陸側へ追い詰めれば、素早いがスタミナがないので、捕獲が容易である。また、巣穴の近くで待つときは、振動と激しい動きに反応するため、ゆっくり動いて砂ごとすくい、捕獲する。晴れた日ならば、1月でも出てくることがある。
観察できる場所泥の少ない砂浜

PageTop