砂団子2個を一気に投げる、ミナミスナガニ

ミナミスナガニ ( Smooth-handed ghost crab, Smooth-eyed ghost crab )

名称(ヨミ)ミナミスナガニ
中分類エビ目(エビ、カニ、ヤドカリなど)
小分類スナガニ科
形態甲幅3センチほどになる。名にスナを冠するが昼間は赤っぽい色をしている。夜間は淡褐色や黄褐色など白っぽくなり、砂地に近い色をしている。恐れを感じると、灰色や暗色に変化する。幼体では、乾いた砂地に似た白っぽい色合いである。色と足が速い以外あまり特徴はないが、目は長い玉子型で大きく、巣穴に入るときは甲羅のくぼみに収納する。歩脚は長くしっかりしており、素早く走ることができる。幼体では、体に比して目が大きいため、別種のように見える。

※ミナミスナガニとスナガニの見分けは、左右どちらかの大ばさみの内側に「こすって音を出すための縦一列になったヤスリのような突起」の有無で判断する。ミナミスナガニにはない。したがって、自然状態の写真で判断するのは極めて難しい。
概要【分布】
太平洋西部からインド洋にかけて広く分布する。徳之島では、砂浜の波打ち際よりやや高い砂地に見られる。

※国内には、近縁種のスナガニ、ナンヨウスナガニ、ホンコンスナガニが分布するとされている。

【生態】
砂浜で、満潮時に波がぎりぎり届くか届かないかの位置に穴を掘って生活する。昼間はあまり出てこないが、大潮、中潮の高潮位からの満潮の引き潮時に、巣穴の砂をかき出すために一斉に出てくることがある。主に夜間、砂浜を歩いて魚の死がいや海藻などを食べる雑食性。危険を感じると、素早く巣穴に入るか、波打ち際の水中へ走り込んで逃げる。また、他のスナガニ科のシオマネキなどと同様に、逃げられないと分かると固まって動かなくなる。

【島内の目撃情報】
砂地の波打ち際がある砂浜で、巣穴を見つけるのが早道。ただし、ツノメガニも同様の穴を掘る。大きなものはゴルフボールが入るくらいの穴になる。昼間に砂浜で見かけることもあり、波打ち際と反対側=陸側へ追い詰めれば、素早いがスタミナがないので、捕獲が容易である。また、巣穴の近くで待つときは、振動と激しい動きに反応するため、ゆっくり動いて砂ごとすくい、捕獲する。
観察できる場所ヨナマビーチなど、ウミガメが産卵するような砂浜

PageTop