ウミウ成鳥と白っぽい若鳥(新徳之発電所西側)

ウミウ (Japanese Cormorant / Temminck's Cormorant)

名称(ヨミ)ウミウ
中分類カツオドリ目
小分類ウ科
形態カラスより大きく、カワウよりもわずかに大きい。一見黒い羽毛はカワウよりも光沢があり、メタリックな緑色に輝く。くちばしは明るい黄色みを帯びる。カワウとの見分けは比較的難しいが、カワウとの差異は、くちばしの後ろのみならず目のうしろまで白い、飛ぶ姿の尾が短め、くちばしの付け根の黄色い部分が尖る、首から胸にかけて白っぽい個体が多いなどにより見分けられる。
生息種類冬鳥(渡鳥)
概要日本の鵜飼は野生のウミウを用いるが、中国ではカワウを飼い慣らして用いる。

【分布】
亜種も含め、南米以外の全ての大陸に分布するカワウと異なり、極東の中国東岸から日本沿岸のみで繁殖する。ほとんどが留鳥だが、一部が南下して越冬し、徳之島にも毎年少数が飛来する。

【生態】
ウミウの名のとおり、河川の流入しない海岸で潜水して魚を捕獲することが多い。島内にはカワウが多く飛来するため、競合を避けて海を選んでいると思われる。カワウが少ない時期は、運動公園周辺のイノーで採餌することもある。休憩場所はカワウと共通である。羽毛の防水性が低いため、翼を広げて乾かす姿が見られる。水中を素早く泳いで、ボラなど比較的大きな魚を鋭いくちばしで捕らえる。

【島内の目撃情報】
徳之島に渡来するウは、大半がカワウであるが、カワウの越冬場所の岩場や消波ブロックでは、共に休む姿が見られる。多いとき2割程度だが、通常は数羽程度。新徳之島発電所(天城町、キジ)の海岸にある沖磯で休むのは、ほぼウミウ。 カワウが休む場所には白い糞が多量に付着するため、見つけやすい。例年、天城町・松原漁港沖の消波ブロックを利用しているが、大多数がカワウで見分けは難しい。
観察できる場所松原から浅間の海岸、平土野港周辺、徳之島町の亀津周辺の海岸

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