略歴・解説
韓国の釜山に生まれる。弘益大学美術大学卒業、同大学院修了。日本に留学経験もある禹は、留学中、走泥社同人であった金ヶ江和隆に師事する。禹は作家として韓国国内のみならず海外でも活躍する一方、論客としても知られており、その活動領域は広い。禹の作品は、鋳込みやパーツの組み合わせによる装飾法など、陶芸の世界では伝統的に用いられてきた表現技法を現代陶芸の文脈で再解釈したものである。以前は戦争や暴力性をテーマに制作してきたが、現在は主に乳幼児というモチーフを用いることで、現代社会に潜む問題点を象徴的に暴き出している。現在、母校である弘益大学校副教授。
略歴・解説は『世界の現代陶芸 ―愛知県陶磁資料館コレクション―』(2008、愛知県陶磁資料館)より