小川待子

制作/生産地・窯・作者名(よみ)おがわまちこ
制作/生産地・窯・作者名(英語)OGAWA Machiko
制作/生産地・窯・作者名(原表記)湯河原
生年1946

略歴・解説

1946年札幌生まれ。東京藝術大学工芸科で陶芸を学び、卒業後はパリに留学。その後、人類学者である川田順造の調査に同行してブルキナファソなど西アフリカ各地に滞在し、現地の土器づくりに触れた。こうした経験に加えて、とりわけフランスの博物館における鉱物結晶との出会いは、形を人間が一方的に与えるのではなく、素材の内部から現れてくるものとして捉える契機となった。その結果、「かたちはすでに在る」という独自の表現を築いてきた。
小川の作品には、ひび、欠け、ゆがみ、釉薬の縮れや溜まりなど、一般には焼成上の欠点とされる現象が積極的に取り込まれている。磁器土だけでなく、ときにはガラスなど、性質の異なる素材を組み合わせ、焼成による収縮や融解、破断を受け入れることで、作者の意図と物質そのものの働きがせめぎ合う形を生み出している。
また、小川が長年向き合ってきたのが「うつわ」という形式である。ただし、それは単なる実用性ではなく、外側と内側、物質と空洞を同時に抱える根源的な造形として扱われる。荒々しく裂けた土の内側に透明な釉薬やガラスがたたえられた作品からは、大地の亀裂や地層など、地質学的な営みを思わせる風景が立ち現れている。

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