愛知県豊田大塚古墳出土須恵器 附〈鉄地金銅金具残欠/銀環 銅環/獣形鏡/玉類/武器類/鉄刀子(残欠共)/馬具類/土師器/土製紡錘車/多孔円筒器〉

分類国指定
種別考古資料
所在地豊田市陣中町 豊田市郷土資料館
所有者豊田市
指定年月日H7.6.15
時代古墳
詳細解説昭和38年秋に発掘調査された、豊田市河合町の豊田大塚古墳から出土した装飾付須恵器を中心とした須恵器一括品である。直径30m、高さ3.5mの二段築成の円墳墳丘内に構築された平面撥型の横穴式石室から出土したものだが、北西方向に開口した石室内部のうち、主に奥壁右側にまとまって副葬されていた。
総高48.0㎝の台付子持蓋付四連壺1点、総高33.0㎝前後の台付四連蓋坏3点、総高44~46㎝前後の子持蓋付台付壺2点の合計6点の装飾付須恵器のほか、高さ36.2㎝の広口壺(丸底)、高さ39.6㎝の台付広口壺、高さ24.0㎝の提瓶、高さ14.6㎝のはそう、高さ12.1㎝の小型壺、蓋坏の蓋6個、蓋坏の身14個の総数31点の一括品で、すべて6世紀前半の時代を特徴づける須恵器群であり、その豪壮な器形と焼成状態の良さは、東海地方でも群を抜く優秀な須恵器群である。
本古墳からは、豪壮な須恵器類のほか、鉄地金張胡■金具、変形獣文鏡、勾玉・管玉・棗玉・銀環などの装飾品や鉄地金銅張鏡板などの馬具、直刀・鉄鏃などの武器も出土しており、碧海平野を見下ろす拳母台地南端に位置するこの古墳の被葬者は、その権威を広く矢作川流域に誇示する豪族と思われる。なお、墳丘は昭和44年に県指定史跡となっている。

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