ムラサメモンガラ

ムラサメモンガラ ( Lagoon triggerfish, blackbar triggerfish, Picassofish )

名称(ヨミ)ムラサメモンガラ
中分類フグ目
小分類モンガラカワハギ科
形態30センチほどになるモンガラカワハギの一種。雌は小さめで15センチくらいのものが多い。三角をした頭が体の半分近くを占めるひし形に近いシルエットで、側偏している。英名にPicassoとあるように、常識的でない彩色を施されたような、個性の強い体色をしている。

※カワハギ科は鱗がなくざらざらした皮膚に覆われるが、モンガラカワハギ科は鱗がある。

※島口で、モンガラカワハギのたぐいをヤチャという。民謡「野茶坊節」は、三歳のときから奄美大島の山で育った野生児?のような男子の伝説を歌った島唄。その男子に、漁師が手伝いをさせたところ、ちゃっかりヤチャをくすねていったことから「やちゃぼう」と呼ばれ、無法者とも義賊ともいわれている。
概要【分布】
インド洋、太平洋や、セネガルから南アフリカにかけての大西洋東部の、亜熱帯~熱帯に広く分布する。徳之島では、リーフが発達したイノー(礁池)で見られる。

【生態】
水深50メートルまでの砂地に生息し、主にサンゴ礁にリーフの内側にあるイノー(礁池)に多い。藻類、デトリタス(海底に積もった有機物)、ウニ、エビ・カニなどの甲殻類、貝類、ゴカイ、サンゴなどを採餌する雑食性。雌は砂地に点在するサンゴ由来の石などを利用して崩れにくい巣穴を掘り、産卵する。雄は数匹の雌と交尾する一夫多妻で、同時にその雌の縄張りを守る。縄張りに入ってくる様々な外敵を咬んで攻撃、排除する気性の荒さがあり、繁殖期の最盛期7、8月には、海水浴客がしばしば攻撃される。

【島内の目撃情報】
サンゴ礁の発達したリーフの外側。天城町内では、ヨナマビーチが観察しやすい。激しく動いたり、バシャバシャと水を蹴って音をたてたりすると攻撃されるため、注意が必要。島口で「やちゃ」。
観察できる場所サンゴ礁のやや深い場所や岩礁

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