隷書東海道四日市

分類美術工芸
縦(cm)24.90
横(cm)37.60
時代江戸 (刊年 弘化四年~嘉永五年)
作者歌川広重
解説 題名の書体から「隷書東海道」と呼ばれるシリーズの一枚。現在も立派な鳥居が立つ日永の追分です。日永の追分は、四日市宿と石薬師宿の間にあって休息のための茶屋などが並ぶ間(あい)の宿でした。
 武士や抜け参りと思しき子どもたちなど、伊勢神宮を目指す多くの旅人たちで賑わっています。左右の饅頭屋で休息を取る男たちの姿は、見ている者の旅情を誘います。鳥居の前で餌を待つ白犬は、当時しばしば目撃された参宮犬で、本当にお参りをして、中にはきちんと主人の元に帰った犬もあったといいます。この一枚に、江戸時代の伊勢参りの風景が凝縮されています。

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