橘果を持つ女
| 作品名(ヨミ) | きっかをもつおんな |
|---|---|
| サイズ | 45.0×28.5 |
| 作家 | 相笠昌義 あいがさまさよし |
| 制作年 | 1995 |
| 公開解説 | 優しい微笑みをたたえる表情で描かれた相笠の妻、由美子の手には橘の実が大事そうに乗せられています。そういえば、もうすぐその実が甘酸っぱい香りとともに鮮やかに色づく頃です。現在でも雛人形の壇飾りなどに見られる橘の実は、古来別名を「常に香り高い果実」という意味の「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」といい、常世の国(理想郷)に実る神聖なものとされておりました。我々の祖先は橘の香りを通して、魂の故郷としての常世の国へ想いを甦らせていたのでしょう。 このように、ある匂いや香りを嗅いで、過去の記憶が想い出されることを「プルースト現象」といいます。皆さんは繊細な表現を写し取る、薄茶色の雁皮紙に刷り上げられた本作から、どのような香りを感じ、そしてその香りの向こう側にどんな光景をご覧になられるのでしょうか。 |