ラビリンス

作品名(ヨミ)らびりんす
サイズ19.5×15.0
作家柄澤齊 からさわひとし
制作年1974
公開解説木口木版とは、木を輪切りに切り出した表面を版木として使用し、「ビュラン」という先端が鋭利な彫刻刀を用いることで、精密で繊細な表現ができる木版画の技法です。イギリスで18世紀末に実用化されて以降、印刷の活字と組み合わせて摺ることができるため、本の挿絵としてヨーロッパで盛んに使われました。日本には明治時代に伝来し、本の挿絵や新聞の報道図版として使われていましたが、写真印刷に取って代わられ衰退していきました。しかし、日和崎尊夫(1941〜92)により1960年代後半になってから、美術のジャンルとして復興されました。柄沢齊は70年開催の日和崎の個展で木口木版に魅了され、翌年から日和崎に師事し、以来木口木版画家として、現在では広く知られ、高い評価を得ています。ラビリンスー迷宮。人間の脳や血管にも見えますが、樹木の根幹と、複雑に絡み合った動植物の関係性を表しているのでしょうか。木口木版の特性を活かした緻密な表現で、柄澤の最初期の作品です。このあと、柄澤の代名詞的な「肖像シリーズ」に入り、版画集『方丈記』発行や「死と変容」などのシリーズを手掛けます。

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