少年時代A

サイズ103.2×74.2
作家横尾忠則 よこおただのり
制作年1996
公開解説本作は横尾が小学生の頃、黒い学生帽に白いカバーをかぶせることによって夏の到来を感じた、という思い出と、江戸川乱歩の『怪人二十面相』に登場する少年探偵団が大冒険を前に心躍らせる情景をオーバーラップさせて制作されました。横尾少年にとって、夏は学校や勉強から解放される大好きな夏休みの到来を意味しました。背景を何も刷り込まず白い紙のままにすることにより、目の前がまぶしい程の光に包まれた夏のギラギラした日差しが表現されているようです。本作は当館にも収蔵している版画作品《Red Wonderland》(1973年)に版を追加し、新たな作品とした《W Wonderland》(1995年)を制作する際の版を独立させて制作、横尾作品の特徴の一つである自作の引用と変奏により生み出された作品ともいえます。版画技法ならではともいえる、複数のイメージをコラージュするように画面に配置することによって、少年時代特有の揺れる感情が表現されています。

PageTop