海棠
| サイズ | 34.5×20.4 |
|---|---|
| 作家 | 香田勝太 こうだかつた |
| 制作年 | 不詳 |
| 公開解説 | 桜の散る頃、海棠の花が咲きます。海棠は、明るい紅色の花が3~7輪、房状に垂れて咲く花です。花を愛した香田勝太は、約500点に及ぶデッサンを遺していますが、その大半が花のスケッチです。そして、そのほとんどをご遺族から譲り受け、米子市美術館が収蔵しています。 日野郡根雨原村(現・伯耆町)に生まれた香田は、東京美術学校西洋画科に入学し、藤田嗣治らとともに黒田清輝・和田英作に学びました。以来、疎開のため帰郷するまでの約40 年間を東京で過ごしました。しかし上京後も、たびたび帰省して大山を散策し、また東京でも植物園を訪れ、花卉の絵の題材を求めたようです。 この作品は、本画制作の資料にするため「光ノ葉 二枚位朱紅 次葉 キ除鮮緑 大葉 濃緑 鮮紅」などのメモ書きも見ることができます。色のヒントを文字で書き留めることでその姿を香田自身の脳裏に焼き付けたのでしょう。東洋の花卉を西洋画で描くことを模索していた香田にとって、この海棠の鮮やかな紅色は、絵を描く制作欲を奮い起こさせたことと思います。 |