詩集 廃園

著者(編者)など三木露風
備考三木露風の生誕100年に際し、露風の自筆原稿をもとに霞城館版として刊行されたもの。
忘却の歌
哀しき接吻
雨の歌
静かなる六月の夜
こゝろよき群
月夜の悲しみ
午後の並木
森に來りて
過去と今
丘邊の午後
瓦斯の火
霧の夜の曲
黄昏の單調
去りゆく五月の詩
夏の日のたそがれ


迷へる水鳥
かたち
海上
林檎の樹かげに
綠の丘、眞晝の地平


邂逅

灰色
歎息
池の水面
時雨と樂聲と
鵞鳥

愛と孤獨と
暗き方へ

渚の家
海鳥の歌
(涸れたる噴水)
青ざめたる心の歎き
時雨の音色
内心

ベンチの別れ
「物語」かくて閉づべし
病院にて作れる
そよぐ木の葉
さすらひ
 1 木の葉と旅人と
 2 わが世の果ての
 3 風ぞゆく
わかれ
落葉の時
月の中
心の象
病院の黄昏
旅にて
暗い扉以下
十月のおとづれ

山風
月の婦人
キスの記憶
樹立

日に照されたる海

磯にて
野路の日光
暗い扉
推移
郊外
 1 四月
 2 牧人
接吻の後に
異國
推移
黄昏の一刻
病める薔薇
晴れわたる空のもと
時計の歌
信仰と牢獄
青色の罎
暮色
森林にて
晝と夜と
深夜



路傍の想
鉛の蕐
港江
八月の一日
あはれ落日
溝の蠅
くらげ
廿歳までの抒情詩
雨ふる日
古徑
鐘鳴る晝
晝の曲
五月ひるすぎ
今は過ぎし

白晝
まひるの渚
夏の林にて
南方の五月
磯の夕
夜となる前のひとゝき
椋の花
靑き國
朝空
丘の家の窓より
月光と憧憬

その夜
木曾川
ふるさとの




晴間
來る畏れ
愛のふるさと
竪琴

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