稲葉家譜
| 大分類 | 古文書 |
|---|---|
| 資料名(ヨミ) | イナバカフ |
| 摘要 | 『稲葉家譜』幾通巻1には、家譜の成立について以下のような記述がある。要約して引用する。 「古来伝わる(稲葉家の)系譜に書かれた事実については、未だ不分明なところがあった。そのため、古人も知りがたい事実について博捜する者もいた。そして、そのことを細かく記したが、いずれの事実も小紙に書かれ、いつも漂っているかのように所在が明らかでない。そのため、風に吹かれ、虫に害され、書かれた文字が失われることが少なくない。且つ、古くから官職の欠員、事実の脱漏、文辞の煩雑さにより、いよいよ読者への迷惑を無くすことができなくなっている。一方で、先輩たちの編纂した系譜は燦然たるもので、読む者に多大なる便宜をもたらしている。しかし、事実の究明を遂げず、古い記述をそのまま清書しており、(記録等の)原本と異なり、とても惜しい状況である。ここに於いて、(若林勘左衛門)興武らは発憤し、政庁に上奏した上で命を奉じ、繁多な文章を削り、漏れを補い、原本に従い、その知るべきものを定め、新たに全備の譜を作った。若干の巻でも後世の読者が煩から免れることができる事を願う。天保九年七月にこの業を終えた。興武と渡辺敬忠・村井敏勝は字句を検討し、表装を加えた上でこの大事業を完了した。」 |
