収蔵№5769 表

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網針(海苔網用、先割形)

資料名(ヨミ)アバリ
地方名アミバリ、ハリ
収蔵番号005769
使用地堀江
公開解説海苔網を編むときに使用するアバリ(海苔網用、尖割形)。胴はくびれず、当館所蔵の先割形で最長(380㎜)。節の様子や材の厚さからマダケと思われる。窓の下辺中央の痕跡から、尖頭形の針の折れたものを先割形に変えたものと思われる。収蔵№5768~5763は、同じ方から寄贈を受けたもの。この方は鵜縄網漁の網元で、昭和40年代、おそらく東京湾で最後の一組(一統)として鵜縄網漁を継続していた。
 海苔網用のアバリは、大別すると2つのタイプに分けられる。1つは通常の漁網を編むアバリの形を幅広く、大型にしたもので、先端側にある窓が閉じ、窓の基部から先端に向かう突起があり、糸を突起にかけて折り返し、アバリに巻き付けるもので、大田区立郷土博物館の報告書では、「尖頭形」とされるもの。
もう1つはアバリの先端、窓の前の部分に隙間が空いていて、窓に突起がなく、糸は割れ目を通すことで折り返すことがなく、単純にアバリに縦に巻き付けるもので、大田区立郷土博物館では「先割形」とされる。
 先割形は、太い糸を大量に、よりたやすくアバリに巻くために工夫されたものを思われ、資料の比較から尖頭形がより古い形で、先割形は後からできたものと思われる。
使用年代昭和

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