博物館収蔵 №4921

むき包丁(アカガイ用)

資料名(ヨミ)ムキボウチョウ
地方名ムキミボウチョウ、カイムキボウチョウ、アカガイムキ、カイムキホウチョウ
収蔵番号004921
使用地浦安 猫実
公開解説貝をむくための特殊な包丁。浦安では「むき包丁(貝むき包丁)」などと呼ぶが、大田区大森地区では「むき棒」と呼び、地元の鍛冶屋が作っていたとされる。両刃で刃が薄いものは、アサリ、ハマグリ、バカガイ、トリガイ、シオフキ用で、両刃で刃が厚いものはアカガイ、サルボウ用である。カキをむく包丁は先が尖っており、片刃で刃が厚いものである。
この資料はこの資料はアカガイ用の包丁で、「前田」の焼印がある。アカガイをむくときには尻をグリッとこじるため、刃ががんじょうに厚めにできている。アカガイはこじるとすぐむけるが、こじるのには力がいる。アカガイは大きいのでコアカ(サルボウガイ)よりもむきやすいが、貝が大きいので手は疲れる。サルボウガイはアカガイよりも口が堅い。あまりじゃべらない、口のかたい人を「サルボウのような人」とも呼んだという。ふかしにしても口がなかなか開かず、サルボウフウカシでは、ちょっと口が開くだけという。サルボウはこじるだけでは口が強くなかなか開かない。こじるのにも堅いものであった。
 
使用年代昭和
キーワード行商 リニューアル展示

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