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さんだわら

資料名(ヨミ)サンダワラ
地方名サンダワラ
収蔵番号010637
使用地浦安
公開解説米俵の両端の口にあてる、直径30㎝くらいの円形のふた。これによって俵のゆがみや、口からの漏れを防ぐことができるようになっている。また、本来の米俵のふたという用途のほかに、呪いなどで使用されることがある。浦安では、疱瘡(天然痘)とはしかにかかったとき、早く治るようにとさんだわらの上に赤い幣束を立てて、宝城院のお地蔵さんや、花蔵院の小さな祠に持っていき祈願したということである。
浦安では「ほうそう」(天然痘のこと)と「はしか」の治癒のまじない道具として使用された。昭和44年(1969)に刊行された『浦安町誌』上には、「ほうそうとはしかの呪い」として以下のように紹介されている。
 ほうそうにかかると赤い布を、はしかのときは黄色い布を赤ん坊にかぶせ、早く癒るように呪いをする。ほうそうやはしかが癒るように、祈願するところがあった。堀江の宝城院のところにあった地蔵さんと、猫実の花蔵院の境内にある小さな祠で、中に長方形の石が立てられていた。もとは何か文字が刻んであったらしい。
 ほうそうやはしかにかかると子供を連れ、中央に突起させたサンダワラに、五寸(約一五センチ)ばかりの赤い幣束をさし、かたらわには、ほうそうには赤飯と生臭いもの(アジの干物など)を供えてお参りをする。はしかのときは、そばを添えて供える。
使用年代昭和
キーワード信仰 伝染病 疱瘡 まじない

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