サシボウ №2102

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さし棒(鉄)

資料名(ヨミ)サシボウ
地方名サシボウ
収蔵番号002102
使用地浦安 猫実
公開解説ヒビや支柱竹を立てるときに使用する道具。タカ(岸より)の岸辺に近い方、タカ3切り(海苔養殖場では「イロハ」と呼んでいた部分)までは底が泥地で柔らかかったためサシボウを使わず、手だけで竹を立てた。
 イロハの沖、「ニホヘト」部分とその沖の漁場の海底は砂地で堅かったのでサシボウを使用して、竹をさしこんだ。サシボウでは、まず海底に穴を開ける。グイグイ押したり引いたりして穴を開ける。海の砂だと、すぐふさがってしまう。大きく開けるようにして、ふさがらないうちにサシボウを抜くと同時に、竹をぐっとさし込むと、すぐしまって抜けなくなる。
 オキドオリ(沖通り)とか三平などの漁場だと、夢中になってでっかく穴を開けないと、すぐ閉じてしまったという。この作業(ボウサシ)は普通、一人で行った。
 サシボウは、柄は樫なりヒノキなどの木で、モト5尺ぐらいに鉄がついている。鍛冶屋できっちり作ってもらい、金のタガをはめてもらって、緩みがないようになっている。あれでギチギチ穴を開けるから、下手にできていたら「がたがた」してしまう。昔の大八車の鉄、長さ5尺ぐらいあったものでサシボウを作ってもらった人もおり、またパイプで、その先をサンソ(酸素溶接)でくっつけたものを使用している人もいた。
 浦安のハマは砂浜なので、竹はすぐささった。沖通りの漁場では開きもいいし、埋まりもよかったという。
使用年代昭和
キーワード海苔

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