森田家文庫935-1

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三国通道夢物語(附 贈神屋祇助阿弥陀仏書・夢路虚言)

コレクション名森田家文庫
資料番号森田家文庫935
分類書籍
年代弘化2年(1845)写
員数1冊
寸法(cm)24.0×17.2
差出(作成)宇佐見友政・神屋祇助・和田安全、森田光尋写
形状半紙本
材質技法写本
内容・注記【日本文学 俳諧・狂文】贈神屋祇助阿弥陀仏書は神屋祇助著、夢路虚言は和田安全著(弘化3年写)
本奥書「此ひと巻はこれの藩中宇佐美友政ぬしの病床のつれゝゞにたはむれものせられつる書とて、和田元方君の写されたる巻を師の君がかり得て見せにおこされたるを写しつ 天保十五とせといふ年正月七日 三河国吉田城の西なる羽田の里人 藤原為昞」、奥書「弘化二年といふ長月三日のひより筆とりて、四日のひの午の刻もやゝ過なんとするころに写しおへつ 森田光尋。此書の作者は吉田城内宇佐美兵蔵といふ人作文にて、或人の筆加へたるなり」
贈神屋祇助阿弥陀仏書奥書「これのひと巻は、我学びのはらから朝倉正臣が写しもたるを文月のころ師の許へ見せにおこされたる本多為昞がこひ得て写したるをかり得て書写ぬ、時は弘化二年といふ長月の二日のひ午の刻もやゝ過なんとする頃より筆をとりて、燈火の下にて写しをへつ 三河国渥美郡牟呂のさとに鎮座志賀菅神社に仕奉る 毛利多美都比呂 (判)」
夢路虚言奥書「弘化三丙午七月十五日写之 狭垣花高男(栄木羽田敬雄)、同年八月三日写之 母毛野矢密広(桃之屋光尋)」同識語「森田光尋云、此書之作者は和田肇殿之次男安全ぬしのつくられし也、そをおのれかり得てかく写し置つ」
解説三国通道夢物語は、国学者・儒者・僧侶の三人の論争の形をとった夢物語である。作者の宇佐美友政は寛政9年鑓奉行、文化2年町奉行となり各5年勤めた吉田藩士である。
贈神屋祇助阿弥陀仏書は、大坂の一向門徒の某が朝夕阿弥陀仏に御救いを祈って、結果16の娘が救い取られ、恨んで産土の八幡宮で神道に入り阿弥仏宛の書簡を書いたとの前書がある。
夢路虚言は、蒜根暮気麿が、子が僧になった功力で九族天に生まれたが、還俗したので九族追われ、地獄に行けと地獄をのぞかされ驚き目が覚めたという3頁程の短篇。吉田藩家老和田肇元長の次男安全の作。豊橋市中央図書館羽田文庫本にもある。(『森田家文庫目録』主要図書解説)

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