狩野了承筆 勿来関・松島・象潟図
| 公開資料名 | 勿来関・松島・象潟図 |
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| 解説 | 作者:狩野了承 制作年:江戸時代後期 技法:絹本著色 員数:三幅対 寸法:各111.9×37.4 右幅は五大堂を中心とした松島(宮城県)の風景、左幅は遠くに雪をかぶった鳥海山が見える象潟(秋田県)の風景です。 中幅は、平安時代の武将源義家が詠んだ「吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな」という和歌をふまえ、義家の姿と山桜を象徴的に描くことで勿来関(福島県)をあらわしています。 東北の三名所の組み合わせですが、三幅セット(対)の伝統にしたがい、中幅のみ歴史上の人物の姿に託して描くことで、全体の調和がとれるよう工夫されています。 筆者の狩野了承(1768~1846)は、いまの山形県酒田市に生まれ、江戸に出て狩野派を学び、深川水場狩野家の当主を継いだ人物です。本図のように日本の題材をやわらかな線で描いた「やまと絵」を得意とし、琳派の影響も受けながら当世風に解釈したやまと絵を描きました。 |
| 公開備考 |
