フラワー・ブック

作家名エドワード・バーン=ジョーンズ
作品名フラワー・ブック
Title (English)Flower Book
制作年1882-1898年(1905年刊)
技法・材質カラーリトグラフ(一部手彩色)・紙
作品解説『フラワー・ブック』は、19世紀イギリスの画家バーン=ジョーンズが、さまざまな花の名前や花言葉から想起される神話や聖書の場面を描いた作品です。例えば、ハナシノブという花は、草丈が1mを超える高さまで伸び、葉を羽のようにつけることから、天にとどく階段を天使が上り下りする夢を見たという、旧約聖書のなかの「ヤコブのはしご」の場面が関連づけて描かれました。生活が近代化していく19世紀、作家は、古い中世の時代を自身の芸術のよりどころとしました。中世で花は宇宙の神秘を解き明かすとされたように、メダルや窓のような円の中に花のエピソードを集めた本書は、作家が花を鍵として大切なものを映し出した作品と言えるかもしれません。

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