現代日本美術の動勢-絵画PART1

作家名永井一正
作品名現代日本美術の動勢-絵画PART1
Title (English)A Current of Contemporary Art in Japan―Painting Part1
制作年1986年
制作年(元号) 昭和61年
技法・材質オフセット・紙
サイズ(縦) H ㎝ 103.0
サイズ(横) W ㎝ 72.8
作品解説永井一正は、初期には幾何学的な抽象形態を多用する作風で知られた。日本デザインセンターのリーダーであった亀倉雄策から受け継いだ、ニコンのポスターの仕事において示した幾何学的抽象形態を反復させる手法は、永井氏の一つの到達点を示すものである。以後、ほぼ幾何学的抽象形態のみに絞った作風で20年近く制作を続けたが、1987年前後、徐々に幾何学的形態の集積が、植物や動物に見えるような作品を制作し始めた。その後植物モティーフはしだいに少なくなり、ほぼ動物モティーフのみに絞られるようになった。_x000D_
 こうした変化は大きな驚きをもって迎えられたが、1988年の亀をモティーフとした作品により、その方向性を不動のものとした。初期の作品では、それ以前の幾何学的抽象形態を反復させる手法が残存していたが、次第にフリーハンドの線による作品の比率が多くなっていった。また、大まかな流れで捉えると、作品の中の色彩や線といった要素は徐々に単純化されていった。世紀をまたぐころから、永井氏は銅版画の手法を習得し、エッチングの作品を原画として、ポスターを制作するようになり、昆虫などをモティーフとして取り上げている。現在に至るまで、広い意・味での動物を中心的モティーフとした制作を続けている点は変化していない。限られたモティーフをさまざまな手法を用いて展開させ、多様な作品に結実させており、さらに新境地を開き続けている。_x000D_
 永井氏の制作活動において特筆すべきは、富山県立近代美術館の展覧会ポスターを、開館以来手がけていることである。小川正隆初代館長の意向により永井氏に委嘱されたこの長大なシリーズは、永井氏の代表作であるとともに、美術館のイメージ戦略の優れた模範となっている。

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