堆黒 忘貝香合

作品名カナツイコクワスレガイコウゴウ
番号7067
分野漆工芸
制作年昭和初期
作家名文綺堂 黒斉(第三代) ブンキドウコクサイダイサンダイ
材質
寸法径:8.5cm 高さ:1.8cm
解説象谷作「松が浦香合」を模刻したものだが、デザインはやや異なっている。朱漆を塗り重ねた地に青海波を刻み、その上に厚く重ねた黒漆を彫り下げて、貝の図柄と「松山の松浦風吹きよせは 拾いて忍へ恋忘貝」の文字をあらわしている。これは後拾遺和歌集第八、別れの部にある中納言定頼の歌によるもので、松山とはこの歌のテーマになっている崇徳上皇が讃岐に流された際の上陸地、今の坂出市北東部の旧名である。「松が浦香合」は象谷が藩主に上納するため、嘉永4年(1851)に文字の数と同じ18合作ったもので、そのうち3合が松平家に残っている。

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