Tadanori Yokoo(西村画廊)

作品名カナタダノリヨコオニシムラガロウ
分野版画(国内)
制作年1986年
作家名横尾忠則 ヨコオ・タダノリ
材質シルクスクリーン・紙
寸法縦:101cm 横:71㎝
解説1986年5月に西村画廊で開催した個展「横尾忠則展―写真・セラミック」のためのポスターである。当時、横尾は、このモチーフを気に入っていて、版画にも積極的に転用しており(モノタイプ50点制作)、ポスターである本作は全版画集にも参照図版的に掲載されている。横尾自身の画家としての自負が強く、ポスターであっても版画扱いされる場合もある。
そのモチーフだが、アングルの《アンジェリカと救うルッジェーロ》(1819年、ルーブル美術館蔵)の場面を、横尾らしく、登場人物である囚われのアンジェリカはアングルの《泉》(1820-56年、オルセー美術館蔵)に題材をとった自身の立体作品《Geochemistry》とし、怪物を日本の龍に、そして騎士ルッジェーロを馬上の武者絵に置き換えて描いている。背景には市松模様や北斎風の飛沫にかかる一対の巨大な和蝋燭。物の大小のバランスが不思議な世界へと我々を誘う。構図や色づかい、日本と西洋の対比というモチーフを描いており、横尾のグラフィックデザインの典型的な作品のひとつである。

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