撮影:高橋 章

Brown

作品名カナブラウン
分野立体
制作年1992年
作家名林康夫 ハヤシ・ヤスオ
材質黒化粧、施釉、陶
寸法縦:25.5cm 横:24cm 高さ:21.5㎝
解説黒化粧は林がよく用いた手法で、そこに赤などの鮮やかな色彩を加えるのは1990年代以降の作品の特徴である。また90年代以前の作品の背面は黒一色にして正面性を強調していたのに対し、90年代以降の作品は背面にも模様が描かれるようになり、本作にも底面を除く全ての面に目の錯覚を起こさせるような模様が描かれている。奥村泰彦はこのような表現について「このようなトリッキーな空間の創出は、ただそのパズル的な楽しみを追究するものではない。まず、幾何学的な図形と立体作品の形を、どのように一致させるかという問題意識があり、さらに、見るものを積極的に作品に関係させるための工夫としての側面を持っている。(中略)身体性を介在させながら、理知的な空間を生み出すことを、林は目的としているのである。」(「林康夫作品集」1998年、p.143)と述べている。

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