撮影:高橋 章

山滴る 蒟醤箱

作品名カナヤマシタタル キンマハコ
分野漆工芸
制作年2014年
作家名山下義人 ヤマシタ・ヨシト
材質
寸法縦:13cm 横:26cm 高さ:13.5㎝
解説夏の山を流れる四万十川から着想を得て制作された本作は、重要無形文化財蒟醤保持者に認定された翌年に日本伝統工芸展に出品された力作。箱全体に水流が蒟醤の技法で表され、蓋には、瑞雲がプラチナ粉を使って蒔絵で描かれている。鮮やかな青緑色は新橋色(明治の終わり頃に東京・新橋の芸者の間で流行したことからこの色名がついた)という色で、それを四万十川の清流の色に感じてこの鮮やかで粋な色を選んだ。箱の中は桃色で仕上げられており、作家の先進的な色彩感覚が冴える華やかな色の組み合わせとなっている。
高松市美術館が所蔵する《蒟醤箱 山笑う》は春の山をテーマに制作されたものであり、本作はそれに続く季節の山をテーマにした連作の一つである。

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