風が語った昔話

分野油彩等平面
作家名鴻池朋子 コウノイケ トモコ
作品名カナカゼガカタッタムカシバナシ
制作年2015年
寸法縦:238.0㎝ 横:220.0㎝ 高さ:3.0㎝
材質ミクストメディア
解説秋田の手芸作家等と共同で制作した作品。羊毛フェルトの色が絵具のように混ざり、鴻池がつくった物語を語っている。他者が語ったその人自身の物語を、鴻池がランチョンマット大の下絵にし、第三者が縫う「物語るテーブルランナー」とは姉妹のような作品である。
2015年の個展「根源的暴力」の図録に坂本里英子が「共同制作といえども、その制作過程は、作家が絶対的な意志決定をもち指示をして発注するようなやり方ではありません。(中略)それは、他者へ手を入れ、また作家本人も手を入れられるような、ギリギリの境界で成されることです。」と記しているように、手の交換とも言うべき行為の大作である。
なお、本作は、2022年の「みる誕生 鴻池朋子展」では、目の不自由な人々と一緒に手で見て語る鑑賞会「みる誕生会」で使われた、まさに手の交換と他者の招き入れが成立した稀有な作品である。

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