Objects#15

分野写真・映像
作家名諫山 元貴 イサヤマ・ゲンキ
作品名カナオブジェクツ#15
制作年2023年
寸法サイズ可変
材質ヴィデオ(ループ、無音) ed.1/5
解説諫山は2000年頃より主に、量産陶器で用いられる鋳込みの技法により得た土の複製物を水の中に入れ、その崩壊する様子を映像に収める手法で作品を制作してきた。
本作は鋳込みによる土の複製物が水の中で崩壊する映像が格子状に配置され、映し出される作品である。個々の物体は、白く光り輝き、一見CGのようであるが、白い粒子を周囲に放ちながら崩壊を始めるとそれが物質であることに気づかされる。完全に崩壊すると窓の中は暗闇となり、しばらくしたのち異なる物体が姿を現し、再び崩壊する…というサイクルが反復される。仏像、ミロのヴィーナス、ヒトラー、髑髏、だるま、花瓶などの物体は色彩が消去され、ほぼ同じサイズで等間隔に並べられているため、意味やヒエラルキーがはく奪されニュートラルな存在と化す。見る者は物質が崩壊するという現象そのものに立ち合い、そこから様々な想像を巡らせることができる。

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