《無名》(部分)

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無名

作品名カナムメイ
番号6947
分野立体
制作年2015
作家名谷澤 紗和子 タニザワ・サワコ/藤野可織 フジノ・カオリ
材質陶、貝、シルクスクリーン・布
寸法可変
解説谷澤が陶土と貝殻を合わせて焼成した無数の陶人形に合わせて、藤野可織(*)が小説を書いた。その陶作品とテキストが、2015年二人のコラボレーション作品《無名》として発表され、翌年には当館の「アニュアルvol.05」にて再展示された。
藤野は陶人形を「ふっくら焼けたパンのようでありながら、激しい暴力を受けた肉体のようにも見える。なにより、この人たちはずっと前からいたのだという気がした。」(日本経済新聞20年1月9日)と記している。共同体はいつの時代も名前を付し分類整理しようとするものだが、言葉を発明する以前の古代人または胎児や幼児の姿形を彷彿させる谷澤の陶人形は、超自然的存在との交信が叶う依り代のようなもの。本作は、藤野のテキストとともに、霊的な存在が住まうあの世という「見えない風景」に誘われる特異な共作である。
*藤野可織=小説家、1980年京都府生まれ。2006年『いやしい鳥』(文學会新人賞)、13年『爪と目』(芥川賞)。

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