©Tomoko Konoike

皮絵 オオカミ

番号1929
分野油彩等平面
作家名鴻池 朋子 コウノイケ トモコ
作品名カナカワエ オオカミ
制作年2015年
寸法280×270㎝
材質アクリル、水彩、水溶性ワックスパステル・牛皮
解説東日本大震災以降、自然の驚異にさらされた人間の在り方を見続けてきた鴻池は、文明から原野へと帰ろうとする動物のように、山村を歩き、周縁へ追いやられた物語を集めるという、美術を離れた旅をする中、針と糸で「動物の衣」となる絵画を制作し始めた。本作は個展「根源的暴力」に初出された作品。本人のステイトメントには「人間がものをつくり生きていくということ自体が、自然に背く行為であり根源的な暴力です。」と語っている。鴻池の旧作にも度々登場するオオカミが複数描かれ、「おとぎ話」の世界に誘われる。鑑賞者は皮絵の異界世界に遊び、視覚のみならず皮素材によって触覚をも刺激される。一部、皮クラフト用の鉄筆で描いたカービングがあり、「絵で表面を撫でているのに飽きて、ふかふかの皮を引っ掻きたくなったんだと思います。」と本人のコメント。

東日本大震災以降、自然の驚異にさらされた人間の在り方を見続けてきた鴻池は、文明から原野へと帰ろうとする動物のように、山村を歩き、周縁へ追いやられた物語を集めるという、美術を離れた旅をする中、針と糸で「動物の衣」となる絵画を制作し始めた。本作は、鴻池にとっての初めて「皮絵」。そこには旧作にも度々登場するオオカミが複数描かれ、おとぎ話の世界にも誘われ、また視覚のみならず皮素材によって触覚をも刺激される。

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