麒 麟 / Qilin

作品名カナキリン
番号6923
分野立体
制作年2014年
作家名土屋仁応 ツチヤ・ヨシマサ
材質樟、水晶、彩色
寸法33.0×15.0×54.0(h)cm
解説「麒麟を見たのは天気雨の午後だった。雨粒に斜めから陽が射してきらきらと光るなかを、トントンと麒麟が降りてきた」と作者は述べている。土屋作品のモチーフになっているのは、ギリシャ神話に登場するユニコーン、旧約聖書の仔羊、中国神話の麒麟など架空のいきものであるが、それらは古くからの神話や物語そのものではなく、さまざまなイメージを作者自身内面で昇華させ、結晶させたものとなっている。

土屋の作品には、「生まれたて」という無垢のイメージと「昔からそこにあったもの」という既視感が不思議に結びつく。中国神話の伝承の神秘を帯びながら、当代風のアニメやマンガの影響も感じられる本作。土屋は「誰も見たことのない彼らのその姿をありありと思い描くことは、託された祈りや願いを形にするひとつの道のように思う」と語っている。イノセンスと叡智を併せ持つ「麒麟」が現出した。(常設R2-1)

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