目黒行人坂火災絵巻

題名ヨミメグロギョウニンザカカサイエマキ
作者不明
時代江戸時代
解説「目黒行人坂火災絵巻」は、江戸の大半を焦土と化した江戸三大火の一つといわれる目黒行人坂の大火を、一連の絵物語風に描いた全長13m余の長尺の絵巻物です。
目黒行人坂の大火は、1772(明和9)年、2月29日、目黒大円寺から出火し、2日間にわたり燃え続け江戸を焦土と化した、江戸3大火の一つです。この大火は、長さ6里、幅1里、600余ヶ町を焼失し、死者15000余人と記録されています。(目黒から千住まで24㎞焼損)
この頃は、疫病、洪水などの災害が相次いで発生し、この火事で江戸の人々は「明和9年」を「迷惑な年」と落首した暗い時代で、11月25日に「安永」と改元されました。「目黒行人坂火事絵巻」の実物は、国会図書館に所蔵されています。当館保管の「目黒行人坂火災絵巻」も江戸期の物ではありますが、国会図書館のものより4mほど短く、「橋上の雑踏」「大名奥方、お付きの者避難」「屋根に上がり火事に備える火消達」「大名火消の部隊集合」「龍吐水、急げ」「町火消戦斗開始」「武家火消部隊現場到着」の部分が当館の絵巻には存在しません。

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