絹本着色「佐久間象山蟄居図」川上冬崖筆(楢崎宗重コレクション)

絹本着色「佐久間象山蟄居図」川上冬崖筆(楢崎宗重コレクション)

西暦年(世紀)・月・日1855年12月末
元号年(時代)・月・日安政2年12月末
登録・指定指定文化財
種別有形文化財(絵画)
ふりがなけんぽんちゃくしょく「さくまぞうざん(しょうざん)ちっきょず」かわかみとうがいひつ(ならざきむねしげこれくしょん)
員数1幅
寸法縦 42.5cm
横 57.0cm
所蔵者墨田区
資料所在地亀沢2-7-2 すみだ北斎美術館
解説 川上冬崖(1827~1881)は、大西椿年に師事し、近代洋画に特筆すべき業績を残しました。代表作に「風景画」(東京国立博物館蔵)があり、門下に小山正太郎、松岡寿(まつおかひさし)らが知られます。
 制作年代は、款記(かんき)によります。画面中央に、安政元年(1854)吉田松陰の黒船密航事件に連座して処罰され、松代で蟄居(ちっきょ)を命ぜられた佐久間象山、右隣に象山を訪ねた友人の蘭医・黒川良安(くろかわまさやす)が描かれていると考えられます。全体に平明な描線と簡潔な色彩でまとめられ、冬崖が四条派に学んだ若年期の作風を伺うことができます。また、人物の面貌に明暗を意識した淡い陰影を施し、縁側の描写などには室内の奥行を表現する洋画的表現も見られます。

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