「冨嶽三十六景 武州玉川」 葛飾北斎筆 錦絵大判(ピーター・モースコレクション)

木版画 「冨嶽三十六景 武州玉川」 葛飾北斎筆 錦絵大判(ピーター・モースコレクション)

西暦年(世紀)・月・日1831年頃
元号年(時代)・月・日天保2年頃
登録・指定指定文化財
種別有形文化財(絵画)
ふりがなもくはんが ふがくさんじゅうろっけい ぶしゅうたまがわ かつしかほくさいひつ にしきえおおばん
員数1点
寸法縦24.7cm
横36.7cm
所蔵者墨田区
資料所在地亀沢2-7-2 すみだ北斎美術館
解説 葛飾北斎の風景版画を代表する「冨嶽三十六景」全46枚のうちの一つで、版元は西村屋与八です。
 この絵は、富士山を望む武州玉川(現在の多摩川)を描いたものです。初摺りに近いことが確認できる数少ない1点で、紙、色彩とも当時の状態をよく残しています。画面は玉川を覆うように霞(かすみ)を配し、後方に富士を望みます。霞の位置が絶妙な距離感を演出し、波の表現は、小波(さざなみ)たつ川面を簡略に描きながらも違和感がありません。注目すべきは川面の波が空摺となっていることで、これは現存する大半の同一構図作品には見られない大きな特徴です。
 イギリスのロイヤル・アカデミ―・オブ・アーツで開催された北斎展において図録の表紙として採用されました。

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