狂歌絵本(版本)「初若菜」 樵歌亭笛成序 葛飾北斎挿絵 (ピーター・モースコレクション)

狂歌絵本(版本)「初若菜」 樵歌亭笛成序 葛飾北斎挿絵 (ピーター・モースコレクション)

西暦年(世紀)・月・日1798年正月頃
元号年(時代)・月・日寛政10年正月頃
登録・指定指定文化財
種別有形文化財(絵画)
ふりがなきょうかえほん(はんぽん)「はつわかな」 しょうかていふえなりじょ かつしかほくさいさしえ
員数1帖
寸法縦22.3cm
横16.2cm
所蔵者墨田区
資料所在地亀沢2-7-2 すみだ北斎美術館
解説 狂歌絵本とは、狂歌集に挿絵が入った形式の本のことです。北斎が狂歌絵本製作に力を注いだ時期の作品と考えられ、落款「宗理改北斎」と序文の内容から制作年が判明します。狂歌絵本は挿絵が切り離されることが多いため残存しにくく、版行当初の状態で残ることは極めて少ないそうです。墨田区の他には、大英博物館に所蔵が確認されているだけです。
 『初若菜』に唯一挿入されたこの絵「母子の初若菜」は虫損が認められますが、紙の状態はおおむね良く、色の状態は極めて良好です。画面は、朝、初若菜を摘みに来た親子の姿が淡い色調でさわやかに描かれています。右側の土手に白梅と思しき花が咲き、地面に広がる若菜の若草色とともに弱い日差しの中にも春の訪れを伝えます。

PageTop