ヴィルヘルム・レームブルック

作者名欧文Wilhelm LEHMBRUCK
生没年1881 - 1919

略歴・解説

ドイツ、デュースブルク郊外のマイデリッヒ生まれの彫刻家。版画や詩も制作した。単純化された形態と強い精神性を持つ人体像を生みだして、バルラッハとともにドイツ表現主義の代表的な彫刻家とされる。初めデュッセルドルフ美術学校に学び、初期には非常に保守的でアカデミックな作品を制作した。 1910年から14年にかけてパリに滞在し、本質的にはロダンやマイヨールの伝統の上に立つ一方で、プランクーシやアーキペンコ、モディリアーニらと親交を持ち、彼らの単純化された形態に影響を受けた。パリ滞在中に制作された代表作《ひざまずく女》(1911、ニューヨーク近代美術館蔵)は、1912年にケルンの展覧会に出品され、好評を博した。第一次世界大戦の勃発とともにドイツに帰国。病院で働くが、そこで彼が目撃した苦痛は晩年の作品に反映されている。戦争によって絶望した彼は、1919年にべルリンで自殺した。作品には大理石のものもあるが、基本的には彫刻よりも彫塑を得意とし、しばしば粘土で制作したものをセメント等に型取りした。生地デュースブルクに個人美術館がある。

1994年『ロダン館』、p. 182

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