春雪
作品名よみ | しゅんせつ |
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作品名(欧文) | Spring Snow |
作者 | 小絲源太郎 |
種別 | 油彩画 |
受入番号 | 499 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | O-034 |
員数 | 1 |
形状 | 額装 |
寸法(cm) | 83.0×116.0 |
材質 | キャンヴァス、油彩 |
材質英文 | Oil on canvas |
制作年(西暦) | 1953 |
制作年(和暦) | 昭和28 |
記銘、年紀 | (右下)方印糸 |
発表展 | 第2回日本国際美術展 |
開催年 | 1953 |
受入年度(西暦) | 1982 |
受入年度(和暦) | S57 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 風景 |
解説 | 雪の東京田園調布駅前の並木路を描いた作品。横長の画面の対角線構図の中に、漸次小さく遠くなる並木、雪道、雪曇りの空、駅舎と、点景としての人影等を収めている。微妙な色相の相違を見せる濁色調の色が線の抑揚の少ない直截的な筆触によって用いられ、雪曇りの雰囲気をよく伝えている。この作品は、作者自身のアトリエがある身近な街に降り積もった雪に感ずる感興を制作のきっかけとしている。作者の戦後の風景画は作者自身が四季折々に田園や都市の景観の中で発見した季節感-本図の場合には春の雪特有の湿気の多さ-に対する感動を率直に表わそうとするものであり、描かれた風景はそれによってある固有の場所であることから観者にも親しい日常的な場面へと変容する。情緒的な日本の風土、風物を油彩画技法で見事に表現した本作品を始めとする昭和28年度の風景諸作に対し、日本芸術院賞が贈られている。本図は作者の師藤島武二に対して指摘される「近代日本洋画の2つの使命、油彩としての性能と特色の発揮、日本人の芸術としての独自性の発揮」を継承し具現しているとも言えよう。 1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 122 |