右幅

/2

日・月蓬莱山図

作品名よみじつ・げつほうらいさんず
作品名(欧文)Mt.Penglai with the Sun and the Moon
作者下村観山/横山大観
種別日本画
受入番号491
枝番号0
分類番号J-087
員数双幅
形状掛幅装
寸法(cm)各98.0×154.0
材質絹本墨画淡彩
材質英文Ink with slight color on silk, a pair of hanging scrolls
制作年(西暦)1900
制作年(和暦)明治33
記銘、年紀(右幅右下)金文方印『観山』 (左幅左下)金文方印『大観』
発表展第8回日本絵画協会・第3回日本美術院連合絵画共進会 
受入年度(西暦)1982
受入年度(和暦)S57
受入方法購入
キーワード風景
解説横山大観(左幅)と下村観山(右幅)による合作の「蓬莱山図」。 蓬莱山(ほうらいさん)は、中国の神仙思想で説かれる霊山。渤海(ぼっかい)の東に位置し仙人が住み、不老不死の薬があり、璧(へき)の宮殿があるとされる理想境。吉祥図としての性格がつよく、東洋画の代表的な画題となっている。 「日の出」(右幅)には樹叢に羽を休める鶴を、「月の出」(左幅)には、空ひくく飛んでゆく鶴と海辺に遊ぶ亀を描き込んでいるが、いずれの幅も、線描の引き重ねを排し、空刷毛(からはけ)による面的な彩色により、海上に浮かぶ霊山を雄大にかつ調和をとりつつ描いている。 そのため静寂のうちに神聖な霊山の雰囲気が見事に表現されているが、その典型的な朦朧体(もうろうたい)の描法には、当時の新聞から厳しい批評が加えられている。 なお大観と観山は本図の他に、朦朧体による同様の画題の対幅作品(≪蓬莱山の図≫宮内庁蔵 明治33年)を描いている。大きさの点では、後者の方が小幅であるものの、「日の出」・「月の出」の分担は同じであり、これらの作品は、両者の画家としての関係や朦朧体に対する取り込みをみる上で、興味深い問題を提起していると言えよう。

(当館旧ウェブサイト 作品解説より)

PageTop