右隻

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群青富士

作品名よみぐんじょうふじ
作品名(欧文)Mt.Fuji Dyed Ultramarine
作者横山大観
種別日本画
受入番号388
枝番号0
分類番号J-085
員数6曲1双
形状屏風装
寸法(cm)各176.0×384.0
材質絹本金地着色
材質英文Color on gold-leafed silk, a pair of six-fold screens
制作年(西暦)1917 - 18頃
制作年(和暦)大正6 - 7頃
記銘、年紀(右隻右下・左隻左下)「大観」 朱文方印『鉦鼓洞主』
受入年度(西暦)1981
受入年度(和暦)S56
受入方法購入
解説《群青富士》は、金泥地の上に、やや俯瞰的に、湧き立つ白い雲(中景)を両隻にわたって流し、左隻に繁茂する樹叢(近景)を、そして右隻にその頂にまだ数条の雪を残す富士(遠景)を描いた作品。 限定されたモティーフではあるが、富士の山肌の群青、雲や残雪の白、樹叢の緑青のそれぞれが、重厚でかつやわらかな性格を示す金泥とよく響きあい、デザイン的な構成のうちに、すがしがしい初夏の富士の景を描き出している。
金泥地の上に、群青の富士と白雲を配する富士図は《雲中富士図》(1913・大正2 東京国立博物館蔵)と《雲中富士》(1915・同4)の2点が知られているが、落款・印章より大正6・7年の制作と考えられる本図は、樹叢をモティーフに加えることによって、より豊かで、雄大な色彩画面を構成することに成功している。
「自己の魂をうつす鏡」として富士をとらえる大観は、これ以降昭和期をとおして、実に多くの富士図を描いている。そして、国粋主義的な富士観が強まった昭和期の作品に水墨画が多く、類型化の傾向が認められるのに対し、大正期の富士図は、それぞれ明るく自由な画面を展開している。 これは、大正という時代の独特の精神によると共に、菱田春草(1911・明治44没)・今村紫紅(1916・大正5没)亡き後、新光琳派と称される程、琳派に傾倒し研究したカラリスト大観の資質によるところが大きいと、言うべきだろう。
そのような時代にあって、当館所蔵の《群青富士》は、簡潔な構図のうちに、躍動感と装飾性を示す、近代的な富士図として、一際高い評価を受けている作品である。

(当館旧ウェブサイト 作品解説より)

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