万葉代匠記初稿本巻第一断簡
作品名よみ | まんようだいしょうきしょこうぼんまきだいいちだんかん |
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作品名(欧文) | Manuscript No.1 of "Manyo-Daisho-Ki" |
作者 | 契沖 |
種別 | 書 |
受入番号 | 240 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | C-181 |
員数 | 1幅 |
形状 | 掛幅装 |
寸法(cm) | 15.1×10.6 |
材質 | 紙本墨書 |
材質英文 | Ink on paper, hanging scroll |
制作年(西暦) | 1689 - 1690頃 |
制作年(和暦) | 元禄2 - 3頃 |
受入年度(西暦) | 1980 |
受入年度(和暦) | S55 |
受入方法 | 藤江喜重氏寄贈 |
キーワード | 小杉文庫 |
解説 | 『万葉代匠記』は、契沖が徳川光圀の依頼によって著したもの。初稿本は、天和三年(一六八三)頃に着手し元禄元年(一六八八)頃に成立、精撰本は、元禄二、三年に改稿されたものである。 本館蔵のものは、契沖自筆『代匠記』巻一の草稿断簡で、「莫囂圓隣之大相七兄爪謁氣吾瀬子之射立為兼五可新何本」という歌の「大相七兄爪謁氣」の解説部に当るが、内容的に一致する点のあることから見て、初稿本ではなく精撰本に近いものといえよう。但し、精撰本では「謁ノ字ハ靄ナルべシ」とあるのに対し、館蔵のものには「謁ハ靄の字の雨を脱せるにや」と記し、また、「此句ヲオホヒナセソクモトヨムヘシ」に対して、「大相七兄爪謁氣かくのことくよむへき欤」としている。更に、「新何本ヲニヒカホトヨムヘシ」という部分は、「新何本はにひかほにや」と記している。館蔵本が疑問の形で記したものを、精撰本では「~べし」と断じているのである。おそらくこれは、館蔵本が精撰本に至る草稿であることを示しているのであろう。館蔵本作成の段階では疑問とせざるを得なかった点を、精撰本作成時に考察を深めて「~べし」と表現し得るに至ったものと思われる。 1988年『藤江家旧蔵 小杉文庫名品抄』、p. 25 |