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六歌仙図(藤井高尚和歌賛)
作品名よみ | ろっかせんず |
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作品名(欧文) | Six Poetic Immortals |
作者 | 渡辺広輝 |
種別 | 日本画 |
受入番号 | 223 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | J-055 |
員数 | 1幅 |
形状 | 掛幅装 |
寸法(cm) | 102.3×39.4 |
材質 | 紙本着色 |
材質英文 | Color on paper, hanging scroll |
制作年(西暦) | 19世紀前半 |
制作年(和暦) | 江戸時代後期 |
記銘、年紀 | (左下)「圖書廣輝画」 朱文円印『廣輝』 |
受入年度(西暦) | 1980 |
受入年度(和暦) | S55 |
受入方法 | 藤江喜重氏寄贈 |
キーワード | 小杉文庫 |
解説 | 淡彩を用い、あっさりとした筆遣いで六歌仙を描いた作品である。 六歌仙は『古今和歌集』の序文に記された歌人で、僧正遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大伴黒主のことを指す。 歌仙絵は江戸時代にさまざまな形で展開したが、六歌仙を描く作例は、たとえば英一蝶《六歌仙図》(個人蔵)などの作例が示すように、十七世紀にはすでに定型化されていたと推定される。本作では、三名ずつの歌仙が左右にジグザグに配されており、あっさりとした淡彩によって描かれている。各歌仙はそれぞれ老若男女の差が筆線を使い分けることによって的確に表され、表情も描き分けられている。小野小町をはじめ、各人物の着物に施された淡彩は美しく、水色、紫などの透明感のある彩色は、近代の到来を予感させる。《五条三位騎渡井手玉川図》(当館蔵)と異なり、素早い筆致と淡彩によって人物が描かれており、謹直な筆致と濃彩による物語絵の多い広輝の画風を考えるうえで注目される作品である。 2019年『対立と融和―十九世紀の江戸画壇』リーフレット、p. 43 |