シャーベットのように

作品名よみしゃーべっとのように
作品名(欧文)LIKE A STATE OF SHERBET
作者白井嘉尚
種別ミクスト・メディア
受入番号1712
枝番号0
分類番号MX-44
員数1
寸法(cm)129.7×109.7×10.4
材質パルプ、黄ボール紙、塩化ビニール板、ポスターカラー、油性ペイント
材質英文Poster color, oil on pulp, yellow cardboard, vinyl chloride panel
制作年(西暦)1987
制作年(和暦)昭和62
発表展「3rd International Works on Paper '87」(大阪府立現代美術センター)1987/12/21-12/26
「第6回静岡市招待作家展;光と影-シズオカ '88」(静岡市民文化会館)1988/2/7-2/14
白井嘉尚個展「LIKE A STATE OF SHERBET SERIES & DRAWING BY PRINTING SERIES」(ギャラリー射手座)[京都]1990/10/16-10/21
「眼の座標Ⅷ」(代々木アートギャラリー)[東京]1997/3/31-4/12
「白井嘉尚1977-2008」(モンミュゼ沼津)[沼津]2008/10/31-11/24
白井嘉尚個展「シャーベット 鏡のフロッタージュ」(金座ボタニカ)[静岡]2015/1/17-1/25
「シャーベットそして森のなかへ」(掛川市二の丸美術館)[掛川]2018/12/16-2019/2/3
開催年1987ほか
受入年度(西暦)2019
受入年度(和暦)R1
受入方法寄贈
解説白井は場所やものとの対話を重視しつつ、絵画、平面という問題に向き合い、パズル状の色面を組み合わせる「フリージグソーパズル」シリーズを生み出した。このシリーズの制作においては、予め色彩が塗られたパズルピースを連結させていき、巨大な平面作品を完成させた。また、それらの色彩に関しては、作者は、順列組み合わせ的に絵具を混ぜ合わせて色彩を用意し、ランダムにパズルピースを組み合わせるという工程を経ることで、特定の色彩に意味を担わせたり、ある色彩を重視したりするということを避けている。また、作品の形を矩形に限定せず、作品端にあるパズルピースが周囲の空間に広がっていくかのように配置することで、作品と展示空間の境界を顕にする効果を持っている。
本作は、そこから発展した、同じくパズルピースを使った「シャーベットのように」シリーズの1点である。本シリーズでは、パルプで作られた不定形のうねるような部分が特徴的である。白井は、制作時には水に溶け、乾燥すると固体になる素材であるパルプを使い、パズルピースの構造に変化を与えた。タイトルにある「シャーベット」は、「流体と固体/結晶の中間の状態」を指しており、固定した一つの状態でなく、異なる可能性を暗示している。パルプの使用によって、「フリージグソーパズル」に見られた縦方向と横方向に広がる整然とした色面の配置を崩し、作品に動きや様々な方向性を付加している。パズルピースには単色のものと、ドリッピングによる描画がなされたものがあり、別種の表現手法を引用し、混交したような様相を呈している。本作では、ピンク色や薄紫色をしたパルプの部分を出発点として色彩を組み上げていった。

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