春来る丘
作品名よみ | はるきたるおか |
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作品名(欧文) | Hill in the Spring |
作者 | 山口源 |
種別 | 版画 |
受入番号 | 1185 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | P-221 |
員数 | 1 |
寸法(cm) | 33.0×44.5[37.5×47.5] |
材質 | 紙、多色木版 |
材質英文 | Color woodcut on paper |
制作年(西暦) | 1942 |
制作年(和暦) | 昭和17 |
記銘、年紀 | (左端)昭和十八年頃夏 山口源 (右下)源 |
受入年度(西暦) | 1998 |
受入年度(和暦) | H10 |
受入方法 | 望月逸夫氏寄贈 |
備考 | 汎用額 全紙サイズ |
キーワード | 静岡 |
解説 | 草萌える春色を帯びた山々を、和服姿の若い女が赤い花の香を楽しみながら柱に凭れて眺めている。ところでこの牧歌的な情景を、左に放たれた窓のカーテン越しに前方の室内から眺める作者がおり、両者の視線の交錯が一見平板なこの絵のモティーフに、複雑な心理の綾を反映させている。さらに構図的にも本作には奇妙な視覚印象を指嗾するところがある。ガラス窓と女性との大小関係は、浮世絵構図の転用ともみられるが、右の柱とその上部の屋根の木組に対する左の窓の位置関係は、構成上の意味は認められるにせよきわめて曖昧である。だがこうした点は、写実からシュールな心象表現を求め、やがて抽象にいたる作者の過渡期の作として、かえって興味ぶかい。 『静岡の美術Ⅶ 生誕100年 山口源回顧展』静岡県立美術館、1998年、p.32(※一部略) |